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ゲーム感覚で親も子もハッピー!?おてつだいクエスト

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子どものころ、家の手伝いってめんどうだったり遊びたかったりしませんでしたか?一方、子育て中のスタッフからは「手伝ってほしいけど、言わないと動かない・言っても動かないし、それが元でお互いイライラするのもいや(しかも本当は自分でやるほうが早い…)」という声も。
この相容れない関係をなんとかできないかと、OTETSUDAI QUEST(お手伝いクエスト)を作りました。

お手伝いするごとにレベルが上がり、MAXまで到達すると報酬が手に入る、ゲーム性のあるシートです。

「ゲームっぽいと楽しめそう」「報酬をちょこちょこもらえると続けやすい」といった具合に、子どものころ「こうだったらいいのに」と感じていたことや、親目線の意見をみんなで持ち寄り、シートに盛り込んでいます。

■OTETSUDAI QUESTの使い方

おてつだいをマスターせよ!

  1. ①「NAME」には子どもの名前、「依頼主」にはお手伝いを依頼する人の名前、その隣に有効期限を書きます。
  2. ②「おてつだい」の内容と、レベルがMAXになったときの小さなご褒美を決めます。
  3. ③「マスター報酬」の欄には、すべてMAXになるともらえる特別なご褒美を書きます。
  4. ④「おてつだい」を1回するごとに「レベル」欄を塗りつぶして、めざせおてつだいマスター!

■クエストしてみた感想を聞いてみました

小学校5年生の長女と3年生の長男の二人きょうだいがいる“しみず家”と、中学校1年生と小学校4年生の二人きょうだいがいる“みつもり家”で使ってみた感想を聞いてみましょう。(学年は2022年度のものです)

―どんなふうに「OTETSUDAI QUEST」を使いましたか?

●しみず
シートの内容はほぼ子どもが決めました。娘はクエスト途中で「報酬との割が合わない!」と感じたのか、いつの間にか報酬を書き足していました。笑

●みつもり
子どもって意外と習い事や宿題で忙しいので、できそうなことと私が手伝ってほしいことを話し合って決めました。報酬は希望を聞きつつ、「釣り合ってない」と思った場合は却下。

―報酬とのバランスは要チェックですね。笑 クエストは順調に進みましたか?

●しみず
娘は色を塗って埋まっていくのが楽しいようで順調でした。息子はちょっと先の報酬と目の前の労働が結びつかない年齢なのか、途中で飽きた様子。すぐレベルがあがるようにルールを調整しました。

せっせとブラッシングをするしみず家の娘さん。なるほど家庭によっていろいろな仕事がありますね。

●みつもり
長男は「難易度が高いものにはEXP(経験値)をつけて、少ない回数でもクリアできるようにしてほしい、その方が楽しめるから!」と新ルールを生み出し、やる気がある日は難しめ、忙しい日やゆっくりしたい日はかんたんなもの、と緩急つけていました。
次男は途中停滞ぎみでしたが、報酬GETでメリハリがついたことや、兄と競いながらできたことが良かったのか、「1個クリアしてレベル上がったし、ワザ使ってスピードUPする!」など勝手にキャラ設定して、なんだかんだ楽しんでいました。笑

―「OTETSUDAI QUEST」を使う前後では、何か変化がありましたか?

●しみず
「洗濯物を干すときは言ってね!」と声をかけてくれたり、私の様子を見て「手伝おうか」と言ってくれたり、家の中にはいろんな仕事があると気づいてくれたようです。私も「○○して!」と言う回数が減って、お互いストレスフリーでした。

●みつもり
家事への自覚や責任感が生まれたかな。

“洗濯物たたみ”を担当した長男は、「夕方は遊びを中断したくない」らしく、朝イチにたためるよう私も調整。朝の洗濯物たたみが彼の日課になって、物理的にも気持ち的にも助かりました。クエストが終わってからも、「あのときの感じでお願い!」と頼むと割とやってくれます。

“お菓子配り&管理”を任せた次男は、はりきってパーティ風にテーブルを整え、15時きっちりにみんなを呼び出す徹底ぶり。なので私も、“すべて任せる”ことにしました。ジュースが切れそうでも勝手に買わず、どうしたらいいか本人に考えてもらおう、と。そのうち、「ジュース足りなくなると思うから帰りに買ってね」と言ってくるようになりました。学校ではよく忘れ物をするのに(笑)好きなものなら楽しく取り組めることを目の当たりにしました。

「コーヒーとカルピスどっちがいい?」とドリンクまで用意してくれたのだそう。在庫管理もテーブルのセッティングもすっかり板についた様子。

お話の中では、「実は報酬ありきって反対だったけど、結果的には良かったかも…」という言葉も。いろいろな考えがあれど、まずはやる気を引き出すために「レベルアップ」や「報酬」というゲーム性を取り入れるのもきっと1つの方法です。
「報酬」めざしてやる気が起き、レベルアップするうちにお手伝いが習慣になり、「もっと上手にできないかな?」と工夫にもつながっていく…。「OTETSUDAI QUEST」が、そんな“いい感じ”の循環が生まれるきっかけになれば、と思っています。

 

そうそう上手くいかないことも承知しつつ、ものは試しということで、ぜひ使ってみてください。

この記事を書いた人

増田 ななこ

ラジオを愛する元テレビディレクターのコピーライター。人生で初めて読んだ漫画は『銀牙 -流れ星 銀-』です。